出典元:Yahoo!ニュース
犬の散歩中に突然ヒグマと遭遇したら――そんな想像もしたくない状況が、9月26日、札幌市西区の平和丘陵公園で実際に起きました。男性が散歩中に親子グマに襲われて右腕を負傷。命は助かりましたが、犬を連れていたことも注目されています。「犬は無事だったのか?」「そもそも犬はヒグマに立ち向かえるのか?」――この記事では事件の詳細とあわせ、犬種とヒグマの力関係、そして散歩時に私たちができる安全対策について掘り下げます。
熊に勝てる犬種は存在するのか
世界の大型犬種とヒグマの比較
「熊に勝てる犬は存在するのか?」という疑問が浮かび上がってきます。世界にはカンガール(カンガル犬)、チベタン・マスティフ、コーカサス・オフチャルカなど、熊よりも体格が大きい犬種もいます。これらは家畜をオオカミや熊から守るために育成されてきた歴史を持つそうです。
しかし、北海道に生息するエゾヒグマは体長2メートル・体重300kgを超えることもあり、犬が単独で勝つのは現実的に不可能です。犬種によっては威嚇や追い払いの役割を果たすことはあっても、真正面からの勝負では熊の圧倒的な力の前に勝ち目はありません。
闘犬として使われてきた犬種の実力
ピットブルや土佐闘犬のように闘犬として飼育されてきた犬も存在します。瞬発力や咬合力は人間を大きく超えますが、熊の分厚い脂肪と筋肉を突破することは困難です。犬が挑めば命を落とすリスクの方がはるかに高いのが現実です。腕の太さで想像がつきますよね。
熊との遭遇で犬が果たす「現実的な役割」
実際に犬が果たす役割は戦って「勝つ」ことではなく、人間に気配を「知らせる」ことです。散歩中に犬がいち早く熊の存在を察知し吠えることで、飼い主が危険に気付けます。熊も人や犬の気配を察すると多くは自ら離れていくのではないでしょうか。つまり、犬は“熊探知機”として非常に頼もしい存在なのです。しかし実際に何かを察知しているとわかったら足がすくみますね。
犬は本当にヒグマから飼い主を守れるのか
犬の本能と縄張り意識
犬は本能的に飼い主や縄張りを守ろうとします。特に番犬気質の強い犬種は、大型動物に対しても立ち向かおうとする傾向があります。今回の札幌市の事件でも、犬が吠えて熊の注意を引いた可能性はあります。
熊に挑むリスクと犬の限界
ただし、犬が熊に挑んだ場合はほぼ間違いなく深刻なケガや死亡につながります。ヒグマの前脚の一撃は数百kgの力があり、犬の身体では耐えられません。飼い主を守るために飛びかかることがあっても、それは「命をかけた行為」であることを理解しておく必要があります。飼い主としては挑んでほしくないですが。
飼い主を救うのは「威嚇」か「時間稼ぎ」か
犬の役割は「威嚇」と「時間稼ぎ」ではないでしょうか。熊が警戒して近づかなくなったり、飼い主が逃げ込む時間を作れる場合があります。しかし最終的に飼い主自身が冷静に逃げる判断をしなければ、安全は守れません。でも走って逃げると追いかけてくるから危険だと言われていますよね。私なら思考停止しそうです。
札幌市西区の事件 犬は無事だったのか
出典元:Yahoo!ニュース
事件の詳細
「札幌市西区の平和丘陵公園で26日午後8時ごろ、犬の散歩をしていた43歳の男性が親子のヒグマに襲われ、右腕を深く負傷しました。男性は近くの民家に逃げ込み、住人が警察に通報しました」(HBCニュース北海道)
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles
このとき男性は犬を連れていましたが、報道によると犬は無事だったとされています。襲われたのは飼い主本人で、犬がどう動いたかまでは報道されていません。
犬が無事だった理由の推測
考えられるのは、
-
犬が熊から逃げた
-
飼い主が犬を守りながら逃げた
-
熊の狙いが飼い主に集中していた
といったケースです。犬が熊に直接襲われなかったのは不幸中の幸いでした。
北海道で相次ぐ犬と熊の遭遇例
札幌市内では9月だけで47件のヒグマ目撃情報があり、犬の散歩中に熊と遭遇する事例は増えています。過去には犬が熊に襲われたケースもあり、「犬を連れていれば安心」というのは誤解です。
家族で犬を散歩する際に心がけたい安全対策
熊よけベルやスプレーの効果
熊よけベルは音で熊に人の存在を知らせるため有効とされます。ベルは複数持つのが良いそうです。
また、熊撃退スプレーは至近距離で有効ですが、使用には冷静な判断が必要です。散歩バッグに常備しておくと安心感が高まります。さっと取り出せるようにシュミレーションしておきましょう。
散歩ルート選びのポイント
ヒグマの出没情報が出ているエリアには立ち入らないことが最も重要です。住宅街に近い公園や山麓エリアでは特に注意が必要。自治体が出している「ヒグマ注意報」は必ず確認しておきましょう。
子どもや高齢者と犬を連れて歩くときの注意点
子どもと一緒に犬を散歩する場合は、急な事態に即対応できません。必ず大人が同行し、犬はリードを短く持って制御可能な状態にしましょう。
まとめ
出典元:Yahoo!ニュース
今回の札幌市西区でのヒグマ襲撃事件は、幸いにも命は助かり犬も無事でした。しかし「犬が熊に勝てるのか?」という問いに対する答えは、残念ながら「勝てない」が現実です。犬は飼い主を守るために吠えたり威嚇することはあっても、直接熊に挑めば命を落とす危険が高いのです。
散歩中に犬を守り、家族を守るのは飼い主の冷静な判断と準備。熊よけグッズを持ち、危険エリアには近づかない。そして「犬は探知役」として頼りつつも、最終的な安全は人間が守る意識を忘れてはいけません。
犬と安心して暮らすためには、日頃から「情報収集」と「備え」が鍵です。散歩を楽しむために、まずは熊の出没エリアをチェックすることを習慣にしましょう。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
コメント