「香害」で体調不良になる理由は?いい匂いに癒されたい現代人。

日本消費者連盟のポスター 健康

ここ数年よく聞かれるようになった「香害」という言葉。代表的なのが柔軟剤の強い香りマイクロカプセルによって引き起こされる数々の体調不良です。当事者にとっては社会生活に支障をきたす大きな問題ですが、使用している人は、まさか自分が放つ匂いのせいで倒れる人がいるなんて考えてもいないでしょう。良かれと思って使用している人がほとんどだと思います。なぜ柔軟剤の香りがここまで問題になっているのでしょうか。私もかつては子供に洗濯物が臭いと言われ使用していたことがあります。とは言え子どもはアレルギー体質なので有名どころの柔軟剤はやめましたが。香害について考えてみたいと思います。

香害とは

日本消費者連盟のポスター
日本消費者連盟の公害ポスター

香害とは、化粧水や香水、合成洗剤、柔軟剤などの日用品に含まれる合成香料(化学物質)の匂いによって不快感や健康への影響が生じることを言います。

私も車の中で柔軟剤の匂いが充満し気分が悪くなった経験があります。苦手な匂いだったからかもしれませんが。

どんな香りが体調を悪化させるのか

マイクロカプセル画像
出典:shutterstock.com

特にマイクロカプセル技術を用いた製品は注意が必要です。

マイクロカプセルは、非常に小さなカプセル状の構造で、内部に液体や固体の物質を封入する技術です。主に化学、医療、食品、化粧品などの分野で利用されています。香りを持続させるための技術</span>として、柔軟剤や香水などで広く使用されています。

マイクロカプセルの構造

マイクロカプセルは、通常、数ミクロン(1ミクロンは1千分の1ミリメートル)から数百ミクロンのサイズを持つ小さなカプセルです。

健康への被害

咳をする人

マイクロカプセルは便利な技術ですが、使用される材料や化学物質によっては、アレルギー反応や体調不良を引き起こす可能性もあります。特に敏感な人やアレルギー体質の人にとっては、注意が必要です

    • アレルギー疾患がある人
    • 呼吸器系の疾患がある人

問題となる症状

  • 頭痛
  • 吐き気
  • 喉の痛み
  • 倦怠感
  • 動悸
  • 下痢
  • 呼吸困難
  • 目の痒み
  • くしゃみ、咳
  • うつ
  • 耳鳴り その他いろいろ

香害は、誰にでも起こりうる問題であることを理解しておくことが大切です。

柔軟剤が売れる理由

柔軟剤画像

柔軟剤の売上は右肩上がりでしたが、最近はその勢いも鈍ってきているそうです。ですが鈍いながらも使用している人は多いでしょう。なぜ買ってしまうのでしょうか。

1.快適な使用感

特にタオルや衣類を柔らかく仕上げることで、肌触りがよくなり、快適さが増します。

2.香りの提供

多くの柔軟剤は香りの種類が豊富で、洗濯物に心地よい香りを残します。香りはリラックス効果があり、洗濯物を取り出す際の楽しみが増えます。香りの持続性も重要なポイントで、衣類に長く香りが残ることが好まれます。

3.静電気の防止

特に合成繊維の衣類は静電気を帯びやすいですが、柔軟剤を使うことで静電気を防ぐ効果があります。 これにより、衣類がまとわりついたり、ほこりを引き寄せたりすることを予防します。

4.洗濯物の保護

柔軟剤は衣類の繊維をコーティングし、摩擦を軽減させ、色あせや劣化を防ぐ効果も期待されます。

5. 多多彩な製品バリエーション

柔軟剤にはさまざまな香りや機能(抗菌、速乾など)があり、消費者が自分の好みやニーズに合わせて選ぶことができます。この選択肢の多さが、柔軟剤の売り上げを後押ししています。

6.マーケティングと広告

効果的なマーケティングや広告戦略によって消費者の関心を集めています。 特に、使用シーンやライフスタイルを強調広告することが多く、柔軟剤の良さを伝えることで購入を促進しています。

7.家庭の洗濯習慣

多くの家庭では洗濯が日常的に行われており、柔軟剤を使うことが一般的な習慣となっています。これにより、必要が安定していることも柔軟剤の販売を支えています。

8.経済的側面

柔軟剤は比較的手頃な価格で購入できるため、コストパフォーマンスが良いと感じられることも一因です。

いい匂いを求める理由

香りで癒やされる理由

香水画像

香りは、鼻から脳に直接影響を与え、感情や記憶を呼び起こします。 癒されたい時に嗅ぐ香りは、心を落ち着かせる効果があります。さらにリラックス効果のある香りは副交感神経を優位にするので幸福感が増すのですね。

香害対策はあるのか

香害に悩む人は匂いの原因から遠ざかる必要があります。いっそのことマイクロカプセルの使用を規制してくれたらいいと、単純に思うのですが、そうなると何か困るのでしょうか。その辺りは詳しくはわかりませんでした。消費者が無香料の洗剤や柔軟剤を選んで買うようになれば、必然的に企業も方針を転換してくれるかもしれません。

香害について知っていれば「今日は電車に乗るから気をつけよう」「今日は会議があるから気をつけよう」等と気にかけるようになるはずです。また自分が当事者になったときに香害が原因ではないかと分かるようになりますよね。

ストレス社会に生きる私たちは、心の安らぎを求めています。しかし、香りの選択には注意が必要ですね。マイクロカプセルの問題点は体内に取り込まれてから全てを分解、排泄できず溜め込まれていくという事、排水から海へと流れてやがては食物連鎖で魚を食べた人間に戻ってくるので考えものです。

体に害のないいい香りを選んで癒されたいですね。

化学物質で作られていない自然な香りを探してみたいと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

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