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ラオスの観光地バンビエンで観光客がメタノー
ルの混入した飲料を飲んだとみられる症状で6
人が相次いで死亡しているという、非常にショ
ッキングなニュースがありました。ラオスでは
密造酒が問題になっているとのことで、日本大
使館も注意を呼びかけています。バンビエンは
ラオス中部にある自然豊かな町で、美しい自然
とアクティビティが豊富で、特にバックパッカ
ーや自然愛好家に人気の観光地です。そんなと
ころでなぜ密造酒が問題になるのでしょうか。
密造酒とは
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密造酒とは公的機関(政府)に届出をせず、
違法に製造されたお酒のことです。税金がか
からないため安くで流通しますが、衛生面、
安全面での保証がありません。安価なため
低所得者に需要があります。悪徳業者はア
ルコールに使われるエタノールに安いメタ
ノールを混入させてさらに安く製造するの
です。エタノールとメタノールは全く違う
ものだということです。
ラオス以外の国では、インド、ロシア、
インドネシア、チェコ、タイなどでも密
造酒による死亡事故が発生しています。
経済的な背景、文化的な背景等が絡み合っ
ているようです。
東南アジアではウイスキーなど高価なお酒の
中身を入れ替えることがないように、キャッ
プが付いていたりするそうです。ですから、
そうでない怪しい飲み物は買ったり、もらっ
たりしないことです。
飲んだ時にわからない?
残念なことに匂いや味にそれほど影響しない
ようです。飲んでみないとわからないという
ことです。こんなもんかと思ってしまいそう
ですね。ですから安いお酒は飲まないよう
にしなければなりません。飲んだ後に視覚障
害が起きたり、頭痛、吐き気、腹痛、意識喪
失等の大変な症状が出て初めてわかるという
ことです。その時はすでに手遅れになる可能
性が高いです。メタノール大さじ1弱で失明
してしまう量とのことです。
なぜ死んでしまうのか
メタノールが体内で分解されると最終的に
中毒の原因となる蟻酸(ギサン)が作られ
ます。蟻酸は蟻が出す成分と同じなんだ
そうです。蟻酸は目で多く作られるため、
目の神経が破壊されて失明に至るそうです。
さらに全身が侵されて死に至ります。
飲んでも良いエタノールは分解されると酢酸
(酢)に分解されます。最終的には二酸化炭
素と水に分解されるそうです。
日本のお酒は大丈夫なのか
日本で売られているお酒にはメタノールは含
まれていないのでしょうか。調べてみると焼
酎や、赤ワイン、葡萄以外の果実酒、果物、
野菜ジュース、ブランデー等きちんと作られ
たお酒でも、製造過程で非常に少量のメタノ
ールが発生するのだそうです。日本の食品衛
生法ではアルコール飲料中のメタノール含有
量が1200mg /L以下と決められていて、中
毒性はないとされています。ですがやはり飲
み過ぎると何かしら影響がありそうですよね。
適量を楽しく飲むのが一番ですね。
人工甘味料アスパルテームも?
人工甘味料のアスパルテームも小腸で分解さ
れるのですが、アミノ酸とメタノールに分解
されるそうです。意外と身近なところから体
内に取り込まれているのですね。取りすぎな
いように気をつけましょう。
まとめ
出典:Getty Images
楽しいはずの旅行先で危険な目に遭わないよ
うしっかりと現地の情報収集をして行きまし
ょう。今回のニュースのような悲しいことは
起こってほしくないです。
最後まで読んでくださり
ありがとうございました。
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